R.I.P. ジョン・ウェットン(1949-2017)

John Wetton

キング・クリムゾン、U.K.、エイジアと偉大なプログレッシブ・ロックのグループを渡り歩いたジョン・ウェットンが亡くなった。67歳、癌だったそうだ。去年にはグレッグ・レイクも亡くなってしまい、かつてよく聴いたプログレのミュージシャンたちが次々と天に召されてしまう。俺たちも歳を重ねているのだからいずれやってくること、とはいえやはり悲しいものだ。

ジョン・ウェットンはブリティッシュ・ロックの歴史の中でも重要なミュージシャンのひとりだろう。ファミリー、キング・クリムゾンを経てロキシー・ミュージックやユーライア・ヒープなどでの客演、そして自らが結成したU.K.とエイジアと、名を残すバンドに多く関わってきた。エイジアでデビューしたころは産業ロックに魂売ったなんて言われたりもしたが、今ではプログレ好きから支持されているしね。

俺は20代のころにキング・クリムゾンにはまって、特にヴォーカルはウェットンじゃないとダメと言っていた。だから『太陽と戦慄』、『暗黒の世界』そして『レッド』が最高だなんて思っていたし、その時期のブートレグもやたらと集めた。もうひとつはベース、彼の骨太なベースはキング・クリムゾンの楽曲をさらに力強いものにしていると思っていた。そしてU.K.、シリアスなタイプの音楽なのに訳詞を見るとなんだかアンマッチで、そういうウェットンのセンスが後にエイジアに繋がったのかなと思っていた。

90年代にはソロ公演があって観に行ったけど、どんな曲をやったのかもう覚えていない。「キミタチサイコダヨ」とMCで言ったのは覚えているけど。2000年以降はプログレを聴くことが少し減ったので、ほとんど活動をチェックしてこなかった。だからエイジアのオリジナル・メンバーで初来日できてたなんて知らなかったし、病気で今度のツアーに参加しないということは知っていたけどね。とても残念だ。